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オウロプレットへ1泊2日の旅(前編)

今回の行き先は、ミナス・ジェライス州の古都、オウロ・プレット。サルヴァドールから飛行機で約2時間の州都ベロ・オリゾンチに行き、そこから車で約2時間。結構遠いけど、今回は行きも帰りも飛行機の中で寝ていたので、あまり飛行機移動の印象がないの。
日本で飛行機で2時間の移動と言ったら札幌から九州くらい?
かなり遠く感じるけど… ここブラジルでは2時間なんて近いもの!



事前にネット予約しておいたレンタカーのカウンターに出向き、手続きして、家から持参したチャイルドシート(座面を高くするタイプのもの、だから持ち運びは簡単)を設置して、いざ出発!



始めて行く場所だけれども、オウロ・プレット在住の友人とらさんが詳しい図入りの地図を作ってメールで送ってくれていたので、とても心強い。
地元在住の友人ほど、旅において強力な助っ人はいません。
ちなみに、とらさんご一家は、去年の6月までサルヴァドールに住んでいたの。私の唯一の日本人ママ友だったんだ。今はご主人(ガウーショ)の仕事の関係でオウロ・プレットに住んでいます。
今回、とらさんご一家との再会が出来ることも、すごくすごく楽しみでした…。



さて、オウロ・プレットに行く途中に、素晴らしい食品スーパーがあると言うので立ち寄ってみました。その名は「Verde Mar」(ヴェルデ・マール)。緑の海。
そうねぇ、確かにミナスは海がないけれど、緑が豊かで、緑の海と言うのは言い得て妙だわね。



外観は地味に、いや、シックに茶色と黒でまとめられています。高級感あるね。
そして中に入るとまず素敵なカフェがあり…
実に美味しそうなスイーツ類が並んでいます。これはぜひここで一休みをば!



写真はダンナのカメラにあるゆえ、まだPCに取り込んでいないので割愛しますが、ここで食べたポンジケージョとチーズケーキ、すっごく美味しかった〜
ここのポンジケージョが、ブラジルで一番美味しいと、とある媒体に評価されたとか。うん、それもうなずけます。
特に、バイーアでは美味しいポンジケージョに出会えないからねぇ。より一層美味しく感じられました。
もちろんコーヒーも美味しかった…。



そして買い物タイム。
ワインの豊富な品ぞろえに目を丸くし、イタリアやスペインなどのおしゃれ食材がどの棚にも豊富にあって驚き、オリエンタル食材のコーナーには日本のふりかけとかカレールーなんかが結構充実してて感動し…
こ、ここは確かに素敵!
サルヴァドールにも支店を作って下さい!と心から懇願したいくらい。
ここでは物欲をぐぐっと抑えつつ、最低限の買い物を心掛けました。だって、まだ旅の始まりだものねぇ。
(でも地ビールとかスペインの発泡ワインなんかを買いこみ、すでにかばんはズッシリ重くなったのですが…)



そこを出て30分ほど走ると、Cachoeira do Campo(カショエイラ・ド・カンポ)という小さな町に着きます。ここにある田舎風レストランのChão de Minas(シャォン・デ・ミナス)でとらさん一家と待ち合わせしているのです。
ところで待ち合わせの連絡と言えば携帯電話が常識ですが、なんとなんと、同じブラジルでありながら、このへんの山あいでは、サルヴァドールで契約している私たちの携帯電話が使えないの!
同じ電話会社同士でも無理なんですよ。とほほ。
機種によってはいけるらしいんだけど、私のような、安い方から2番目くらいのシンプル機種だとダメみたい。
ということで、ミナスにお出かけの方は、携帯事情にご注意ください。あ、サンパウロの携帯は通じたりするのかな???




レストランで感動の再会を果たし、子どもたちは広い敷地内で駆け回って遊びだし、大人たちは早速ミナス料理の数々を味わい…お天気も良くて、最高のひとときです。
ミナス料理はビュッフェが基本?なのかどうかはわかりませんが、ランチタイムはビュッフェというところが多いみたい。
独特の、黒くぽってりした壺のような鍋に、ぐつぐつと煮え立つ料理がずらりと並びます。薪の火で温めているところがまた風流で良いですな。

代表的なfrango com quiabo(フランゴ・コン・キアボ)…これは、チキンとオクラの煮込みのこと。この組み合わせはバイーア料理にもよくありますが、味付けが違うのよね。ここのはデンデ油を使ってないから、風味も味も一味違うの。
そしてミナス料理は豚肉を多用するのが特徴。ここでも、leitão assado(レイタォン・アサード)と言う、子豚の丸焼きなどがありました。私は豚肉大好きなので、すごく嬉しい〜〜〜
食べ放題なので、何度でもおかわりOKですよ。


そして一路、オウロ・プレットへ。
すでに午後3時過ぎだったんだけれど、いくつかの見どころをしっかり見学できましたよ。



まずはブラジル最初の薬学の大学へ。サルヴァドールのペロウリーニョにある医学大学より、こちらのほうが古いんだそうです。
珍しい薬学博物館を見せてもらったり…



巨大な一枚板を使ったフローリングにも注目!4メートルもある一枚の板でつくられた廊下ですよ。言われてみれば確かにすごい…どれだけ大きな木を使ったんでしょうね。



外を歩くと、昔ながらの石畳と、激しい坂道が…
山の中に作った街だから、その坂道っぷりは半端じゃありません。しかも狭い。しかも石、時々草が隙間から生えていたりする。
かなり気を付けて歩かないと滑って転んじゃうよ!



ここを車が通るんだからスゴイ。1.0のエンジンじゃ上れない坂もあるそうです。確かにここで見かける車はどれも1.6(1600cc)だったなぁ。
雨の日は滑って滑って大変だそうです。そうだろうなぁ。私には無理だろうなぁ(苦笑)。



この街は、かつてブラジルが金で栄えた時代の主要都市。サトウキビの時代に繁栄したサルヴァドールのあとに、ブラジルで一番繁栄した街と言えます。
コロニアル様式の教会や建物の様子は、サルヴァドールの旧市街によく似ています。
違うのは、坂道の多さと、物売り・客引きの少なさ(笑)
ほんとにね、この街って商売っ気がないのか?と思っちゃうくらい、客引きが少なかった…。正直、びっくり。ペロウリーニョは数分に一回くらい声がかかるのに(笑)



だからこそ、ゆったりした気持ちで、リラックスして街を散策できるのはすごくメリットだと思う。危なげな、怪しげな雰囲気を全然感じなかったもんなぁ。
同じブラジルなのに全然違うわねぇ。



この街も、サルヴァドールの旧市街に負けず劣らず教会が多い街。
外観は白を基調にしたもので、どれもよく似ているのだけれど、中に入ると全然雰囲気や装飾が違っていて興味深いのです。


こちらは、カルモ教会。大きくて堂々としたたたずまいの教会です。
ちょうど今日は、新郎新婦が写真撮影をしていました。ミニのウエディングドレスがキュート♪


次に訪れたのは、金ぴか教会として知られる、ピラール教会。ここは、サルヴァドールのサン・フランシスコ教会に次いで2番目に金の使用量が多い教会だそうです。
どのくらい金ぴか具合が違うのか、興味津津で入ってみましたら…



案外、あっさりしているのね。というのが第一印象。
いや、十分きらびやかで、さすがに金の街を代表する教会の一つだわっ!という感じはするんだけども。

確かに、正面のメイン祭壇(というのか?)には金をふんだんに使っているけれど、サンフランシスコ教会のように、内部全体が金・金・金ではなく、壁に一部、白いところが残っていたりする。
でも、金の輝きは落ち着いていて、重厚感がある。
そして、天使たちの顔にまでしっかりと金がコーティングされているところにちょっと感動。サンフランシスコ教会の天使ちゃんたちは、ここまで顔がピカピカしていなかったなぁ!

すでに夕暮れ時になっていたので、もう中には入れなかったので、外観だけ見ることにしたホザリオ・ドス・プレットス教会。同じ名前の教会がサルヴァドールにもあり、やはり、同じく、奴隷用の教会だったのです。


円形の外壁がポイント。
そしてここの石畳が、他とはちょっと違ってて、石が黒くて丸くて不揃いだったの。奴隷用だから石のグレードを下げたのか?と思ってしまった。どうなんでしょう。



それにしても、坂道、坂道で、歩くだけで結構疲れちゃう。
元気な若者(コイとアレックス)は、いいトレーニングだ!とか言って、坂道を駆け下り、駆け上り…を5往復くらい繰り返していたよ。足腰を鍛えるんだと。ほほぅ。
ママには真似できませんがね。


疲れた体に嬉しいのが、こってりとコクがあってあま〜いチョコレート♪


チョコ専門店の一角がカフェになっていて(しかも壁や内装がとても可愛い)、チョコレートアイスのチョコソースがけを食べました。チョコ×チョコで激甘…と思いきや、高級感あるチョコだったので、最後まで美味しくいただけました。


くたくたになって宿に戻って、バスタブにお湯を張って足を伸ばしたら、だいぶ生き返った。
湯船はやっぱり良いね〜。
バスタブがあるからというとこで選んだ今回の宿は、地球の歩き方にも載っているPousada Classica(ポウザーダ・クラシカ)の姉妹宿で、Solar da Opera(ソラール・ダ・オペラ)という名前の可愛い宿。


古い建物を使っているけれど、中はきれいにリフォームされて、特に水回りなんて素晴らしくキレイで快適。





1階の朝食会場は夜はショッペリア(生ビールバー)になり、落ち着いたMPBが流れる中、気持ち良くビールが飲めます。最高!



夜、なんだか外が騒がしい…と思って通りに出てみたら、学生さんたちのパーカッションバンドが群衆を引き連れてパレードしていました。そうか、カーニバルまであと少しだもんね。その前哨戦ということで、賑やかにやってるわけだ。
こういうとこ、ペロウリーニョに似てるなぁ…。
でも、夜になっても危うさを感じない旧市街なんて、ほんと、ブラジルにおいて貴重だわ。


さて最後に「きょうのわんこ」。
女医さんとお散歩中だった、優しいお顔のわんちゃん。野良犬だったそうで、御年14歳だとか。遠くから見るとビーグルっぽかったので、ついつい寄って行っちゃいました。