イタリア人マッシモ君による激ウマパスタ
外国人向けポル語講座の仲間の一人、イタリア人のマッシモ君。そう、授業中に、イタリアワインとオリーブオイルの美味しさ(それとブラジルワインとオリーブオイルのイマイチさ)について熱く語っていた彼。食にはちょっとうるさいよ、という感じのイタリア人なわけですが。
その彼が、自宅でのjantarzinho(ジャンタルジーニョ、小さい夕食って意味、というかポル語でそういう表現あるのかな?)に誘ってくれた。そういえば帰りのバスが一緒になったとき、サルヴァドールのイタリアンレストランはどこが一番かという話になり、「La Lupaが美味しいけど、なんせ高すぎる。それなら僕の作るパスタのほうが美味しい」と言ったのよ、彼。あぁ!それならぜひ一度食べさせて〜とお願いした私。そのことを覚えていてくれたのかなぁ?
飲み物と何か食べ物も持ち寄りで、ということなので、私は日本風味付けのから揚げ(要するに醤油とかごま油、にんにく、しょうがで下味をつけたやつ)と、カレーコロッケを作って持参した。
彼の一人暮らしの部屋はとてもシンプルでスッキリしていて心地よい。まだ引っ越したばかりでモノがないから…と言ってたけど、何もない広さが気持ちいい。
そこに、イタリア人仲間2人と、ブラジル人友達4人、スペイン人1人にアメリカ人1人、それに我が家日本人4人が集まった。なかなか賑やか。共通言語はポル語ってことで、なんだか不思議な状態の集まり…ブラジル人の数より外国人が多いのに。
まずおつまみとして出されたサラミが異様に美味しくてビックリしてたら、それはイタリアから持ってきたものだと。そうだよねぇ、こんなに美味しいサラミ、ブラジルで出会ったことないもの。白い脂身の入り具合が絶妙で、塩味がきつすぎず、とにかく美味しかった。ビールが早速すすむすすむ…
ほどなくして、マッシモ君が台所に立ち始めた。にんにくを大量に刻み、塊のベーコンを大量に刻み始めた。そそそうか、今から一からパスタソースを作るわけだね!
私はビール片手に、彼のソース作りの一部始終を眺めていた。
メンバーの中にベジタリアンがいるということで、ベーコン入りとベーコンなしの2種類のソースを同時進行で。一つはトマトソースに生クリームを加えたロゼソース。もう一つはアマトリチャーナ。仕上げにフレッシュパセリをたっぷり入れて完成させていた。
そしてソースの完成時を見計らってペンネをゆで始める。驚いたのは、お湯のなべに大量に塩を入れていたこと!寸胴のパスタなべに、大さじ4くらいは軽く投入してたね、塩を。さらには塩具合の味見までしていた。そういえば昔、料理教室でイタリアンレストランのシェフにスパゲティのゆで方を習ったときも、「お吸い物程度の塩味まで塩を入れる」と教わったっけ。それってやっぱりそうなんだ。
で、彼はタイマーなどは使わず、時計も見ないでゆでるのであった。あくまで様子を見るのみ。そして、固さは食べてみるのみ。食べてみて最適な固さで火を止めるのだった。なんかカッコイイ。私には怖くて真似できないけど。
そんな風にして実演を見ていると、なんだかすっごく簡単そうなんですよ。にんにくを炒めてベーコンを炒めて、刻んだトマト缶を投入してぐつぐつ煮て、もうおしまい。そういえばソースには塩を一切入れていないよ。パスタに塩気があるからいいのかね?
出来立てソースを大きなボウルの中でペンネに絡め、みなさんお好きなだけ取り分けて〜、というカジュアルスタイルでいただきました。
で、これが、ものすごーーーーーく美味しくてまたビックリ!!!
あの簡単なソースが、こんなに美味しくていいのか???
塩気も絶妙で、なんたる美味しさ!!!
マッシモ君、きみの言葉は間違ってなかったよ。こんな美味しいのを家で食べられるなら、もうサルヴァドールのイタリアンレストランに行かなくていいよ!
感動的に美味しかったので、その翌日、自宅でも実践してみた。
なにも翌日じゃなくても…とわれながら思うが、だって、すぐにまた食べたくなったんだもん。そして手順を忘れないうちにやっておきたかったんだもん。
そしたらバッチリ再現できました。自画自賛しまくりの美味しさ。
何がいままでと違うんだろう。塊ベーコンがいいのかな。にんにくたっぷりがいいのかな。塩たっぷりでゆでたペンネがポイントかな…。
アマトリチャーナは今までも好きで作ってたけど、マッシモ君レシピがなんたって美味しい。すごく美味しい。レシピというほどのレシピじゃないのに、美味しいってすごい。
この味は堂々と人にお出しできます。いつか機会があればどうぞマッシモ直伝ペンネをご馳走しますわ♪
(って、時間が経つと忘れちゃったりして… これは定期的に繰り返して作ろうっと。)