~私の好きなもの、好きなこと、興味のあることをあれこれと綴るブログです~

ワイルドな魚屋さんでマグロを買う


今日のサルヴァドールは、朝からどんより…。小雨が降ったりやんだり。どこにも雲の隙間がなく、いつ降るかわからないような空模様。
走りに行くのも悩んだけど、えい、大雨にはなるまい!と、いつもより遅めに家を出た。
そしたら走り始めて10分弱で案の定ポツポツと。そっち方面の空、やばそうに見えてたもんなぁ。ということで即座にUターンし、逆方向に走ることにしたら、もう雨には当たらなかった。
ちょっとの場所の違いで、雨、降ったり降らなかったりするんだよねぇ、この街って…


予定通り30分走り、帰り道、海沿いの魚売り小屋をのぞいたら、りっぱな魚がどどどんと木の台(テーブルと呼ぶか?)に何匹も鎮座していた。
これは何?と聞くと、Atum(アトゥン)だと言う。ツナですか。マグロですね。
マグロ丼、食べたいなぁ…ととっさに頭に浮かんだので、すかさず値段を聞くと、「キロ9レアル(約450円)です」とのこと。
激安でもないと思うけど、まぁ、1キロもあれば十分だろうと思って1キロお願いします、と言うと、
「魚まるまる1匹でしか売れないのよ」と来た。
で、小さめのを計測してもらうと、約4キロ…。36レアルだよ…。体長はざっと1メートル弱か。(マグロってもっと巨大なイメージだけど?)


ともかく。
そんなにいらないって!さすがにマグロ丼好きでも無理だって!
そもそもポケットには20レアルしか入っていないよ、と残念そうに断ってみる。


すると奥からさらに小さいのを1匹持ってきた。1.5キロ。これならいいだろうと。体長は50センチ弱か。
まぁ20レアルでおつりが来るならいいか、今日この後買うのはバナナだけだし、と思ってお願いすることに。
生でも食べられるかしら?サシミ?と尋ねると、
「ポージ!サシーミ、スーシ、ポジ!!」と言うので、その言葉を信じてみるか…と。



さてここからがワイルド。
木の台(やはりテーブルとは呼びたくないな)の上で、兄さんが、私のマグロをさばいてくれるのだが…
包丁?と言うよりナタ?
歩道の縁石で研ぎつつの作業。あぁなんて大胆な!


さすがに三枚下ろしのような技は持ち合わせておらず。
あぁ、サンパウロのフェイラの魚屋さんの「サンマイ?ニマイ?」の声が懐かしいよ。サンパウロの魚屋さん、ホントにクオリティが高かったなぁ…としみじみ思う瞬間。
とりあえず、胴体をぶつ切りにするのだけはヤメテ!と。背中から2枚に切って、とお願いしてみた。
それなりに骨も取ってくれている様子。ふむふむ。


そして仕上げは、バケツに汲んだ、透明感ゼロの水の中に2枚になったマグロを入れて洗っておしまい!
透明感ゼロの水の中に…(涙


もちろんラップやトレイのような高級なものはないから、透明感ゼロの水(しつこいって!)で洗われたマグロをじかにレジ袋(もちろん新品にあらず)に入れて手渡されて、はい、完了!


すべてにおいてワイルドで、大胆。
これ、一般的な衛生観念を持つ日本人主婦の皆さまには、ちょっと刺激が強すぎるでありましょう…。
ええ、私、もともとが衛生面においては大胆で(なんせ農家で、土や虫と共存して生きてきましたから)、さらにはバイーア生活も1年半になりますものですから、この程度のワイルドさはへっちゃらよ!!
…と言いたいところだけど、さ、さすがにビビりました。


ジョギング中につき、カメラを持ち合わせてなかったので、画像でお見せできないのが残念…。
これが、いわゆる高級住宅街付近の海辺でなされているのだから、サルヴァドールは奥が深いっす…。


帰宅してすぐに、水道水の流水で丁寧にマグロを洗い、皮をとり、刺身風に処理して冷蔵庫へ。
シャワーを浴びるのも忘れて、とにかく、いの一番にマグロにとりかかりました。
それにしてもここのマグロときたら、身が締まってないのなんのって。ゆるゆるでほろほろの身なのよねぇ。
日本で食べるマグロとは別物、と思った方がいいね。種類が全然違うんだろうな、このマグロ。
一応、持ち帰り直後のマグロを撮影してみました。身の色も白っぽいよね。



夕食にアボガドマグロ丼になって登場する予定だけど、お味はいかに…???
そして、私があの魚小屋をリピートすることはあるのだろうか…。
それは、マグロの味にかかっている。