~私の好きなもの、好きなこと、興味のあることをあれこれと綴るブログです~

(7)目指すぞフィッツ・ロイ!!!


ぬくぬく羽毛布団につつまれて、ぐっすりと眠れた。トリプル部屋にベビーベッドを一つ入れてくれた。けどアレックスはもはやベビーベッドが壊れそうなほどの体重である。残念ながら添い寝である。(本人は、赤ちゃんベッドだ!と言って喜んでいたけれど…甘えん坊なんだから、もう)
朝食もおしゃれな感じで、とりわけ厨房から出されるヨーグルトがたまらなく美味しくて(イチゴの果肉入りソースが最高)、これはいい宿を選択したな、と。


さて、今日はいよいよ、名峰フィッツ・ロイを目指してトレッキングですよ。
とはいえ、子連れの身。
子どもたちがどこまで頑張ってくれるか…。それによっては、開始早々、ひき返さねばならない。いや、抱っこで登り続けるか…
ま、とにかく行ってみましょ。


宿から歩いて10分ちょっとで、フィッツ・ロイが見える展望台に続く登山道の入口に着く。街の中心部からだと、歩いて20分強かかるんじゃないかな。
さて今日も青空ですよ。きっときれいに見えることでしょう、フィッツ・ロイ…

希望を胸に、元気に出発〜!!


道は歩きやすく整備されていて、3歳児でも難なく進める。ところどころ小川があったり、少し急な段もあるけれど平気。
なにより、コイもアレックスも機嫌よく歩いている。いいぞいいぞ、この調子を少しでも長く続けておくれ…。
実は、登山道入り口近くの雑貨屋で、二人が大好きなチョコエッグを発見して買い与えたのだ。山の見えるところまでいったら食べようね、おもちゃを開けようね、と諭しながら歩いたのだ。
何か目標があれば、しかも具体的で楽しい目標があれば頑張れる単純な二人(男児)。
目の前のニンジンに向かって、頑張りますよ〜


肝心のフィッツ・ロイと言う山は、山脈の奥まっている部分にあるため、手間の小山に隠れてしばらく見えないのだ。
小山(といっても近くで見るとかなりそそり立ってて大きいんだけど)の周りをぐるぐるとゆるやかに上って行くと、展望台に出るという感じ。

途中、子どもたちのグループに追い抜かれたり。


荷物をたっぷり背中にしょった、ふわふわのロバ?(何て言う動物だっけ?)に遭遇してびびったり。

変化のある山道は、歩いていてとても楽しい。


それにしても。
うーん、地球の歩き方によると、1時間45分ほどで「カプリ湖」との分岐に出ると書かれているんだけど、なかなか出ないなぁ…
さすがに幼児込みの足でその時間は無理か…
と思ってたら、やっと分岐を表す看板が。


そこから10分ほどで、やっと展望スポットに到着〜〜〜



で、フィッツ・ロイは、どこ???


がーーーん。
なんと、ふもとからは見えなかった厚い雲が、フィッツロイの山腹から頂上をすっぽり覆っているのでありました…
足元を覆う白い氷河は見えるんだけどねぇ。悲しいかな、フィッツロイは全く見えないのよ。
しかも雲はよどんで、風もなく、移動してくれそうな気配なし。


それでもしばらく、小一時間ほどその場で粘った。雲が晴れるのを祈って。
でも、ダメだったねぇ。
念願のチョコエッグで遊んでた子どもたちもさすがに飽きてきた。むーん、これは機嫌のいいうちに下山しないと、あとが大変なことに…


ということで、泣く泣く、帰り道に向かうことに。


多くの人は、そこからさらに2時間ほど進んだところにある、本来のフィッツロイ展望スポットを目指すのだ。そこには山小屋?キャンプ場?があり、多くの人はそこで寝泊まりして、夕日と朝日のフィッツロイを拝むのだそうだ。
そこはもう、フィッツロイの足元って感じで、見上げれば巨大な山が!というスポットなのだそうだ。間近なんだそうだ、山が。
うーーーーん。魅力的すぎる…。
しかし我が家には子どもたちが…。


ってことで、元気に来た道を戻ることにした。
幸い、ずっと天気は良くて、んんん?だんだん空の明るさが増えてきたではないかっ?


1時間ほど戻ったころ、ん?フィッツロイ方面の雲が切れてきたように見えるけど…???


どうしよう、また展望台に戻ろうか?
でも、また1時間、上りを進むだけの体力があるか?
っていうか、子どもたち、絶対無理。
じゃあパパだけ行ってくる?
いや、途中で二人がダウンしたとき、私一人じゃ無理…。


泣く泣く下山することに。

それにしても子どもたち、良く頑張った。
帰り道は「隊長ごっこ」で戻った。コイを先頭に、コイを隊長と呼び。コイは得意になって他のメンバーを「隊員一号」「二号」「三号」と名づけ。
「隊長に話しかける時は、隊長様!○○です!と、ていねいに言うこと」とか言っちゃって。とにかく上機嫌である。
アレックスもそれに従い、喜んで付いて行ってる。よしよし、その調子だ。

しかし、あと20分ほどでゴール…ってころに、さすがのアレックスがぐずりだした。いつもの文句、「もうつかれたー。あるけないー」が出てしまった。
ここからはパパがおんぶで。
まぁ、ほんの少しだったから助かった。ここまでよく頑張ってくれたよね、と、パパも快くおんぶである。


その足で市街地に向かい、山を振り返ると。
なななんとっ。
フィッツロイのお姿がクッキリと!!!


うー。もっと遅く出発していたら、この姿をもっと近くから拝めたのに。
うー。もう少しあの場で待ってたら、雲が晴れたかも知れないのに。
うー。


とても残念だけど、ま、楽しいハイキングだったし。
いまここで、ふもとからこうして眺めながらビール飲むのも気持ちいいんだし。
(実際、ここで飲んだビールは最高だった。なんたって瓶ビール970ミリリットル入りって!でかいビールでしょ。)


絶対、子どもたちが大きくなったらまた来ようね。今度は泊まりがけでフィッツロイを見ようね。
家族全員、一致団結して、リベンジを誓った。


さてその日のディナーは、ネット上でも評価が高い、Terrayという名の宿併設のレストランにて。
創作料理系のおしゃれなフレンチ・イタリアンといったジャンルかな。
肉もサラダも美味しかったけど、特にリゾットが絶品だったなぁ。疲れていたので、メニュー名を控えておくのを忘れたけれど。ほくほくした何かの根菜が入っていて、ほどよい塩加減と上質なチーズがとても美味しい。
冷たいアルゼンチンワインの白も美味しかった。ワインの美味しい国はいいねぇ。
(だってブラジルワインって…)

カラファテに比べたらずっと小さい街だけど、だからこそアットホームで私は好きだなぁ。
現在建設中の宿?店?がいくつもあって、これからもっと開発されていくのだろうと思った。カラファテも2年でずいぶん変わったから、ここチャルテンも変わるんだろうな。
絶対、また来よう。