~私の好きなもの、好きなこと、興味のあることをあれこれと綴るブログです~

おしゃれで心地いいアハイアウ・ダジュダ


ポルトセグーロと、隣のアハイアウ・ダジュダの間には川が流れていて、大きな渡し船に乗って車ごと移動する。
渡し船って?車ごとって??


大きなカーフェリーのようなものを想像していた私たちは、その、あまりにシンプルな様子にビックリ。
ほんとに「渡し」船って感じなんだもん。
大型フェリーに車を載せる時に走る甲板のようなものが、もうそのまま船になっているんだもの。平べったい、3車線の短い道が、川の上にあるって感じ。



乗ってしまえばわずか15分程度で対岸に到着。人の往来がもっともっと多ければ、きっと橋をかけるだろうなってくらいの距離だものね。
船の上では、サングラス売りやアイス売りなどが盛んに商売をしている。まぁこれはブラジルでよく見かける光景。


対岸の街、アハイアウ・ダジュダは、石畳の道路が続き、点々と小さな民宿があるようなおとなしい印象の街だった。ここなら簡単に今夜の宿にたどり着けそうだ…と思ったらそうでもなく。
こういう小さい街って、道路標識や通りの名前が書かれた看板が異様に少ないのよね。みんな知ってるんだろうけど、外部の人にはあまり優しくないよ。
仕方なく通りがかりの人に聞いたりしてなんとか目的地へ。って、結構シンプルなつくりの街だったので、一人に聞いただけで簡単にわかったんだけどね。




この街の楽しみ方は、まずは美しいビーチと、洗練されて居心地のいいグルメ&ショッピングストリートの夜散歩。夜ってのがポイントよ。
普段、ブラジルの大都会で「楽しく夜散歩」なんてありえないですからね。どこに泥棒が潜んでるかわかんないような怪しい雰囲気が、大都市のどこにでもあるから。



ここの「ムクゲ通り」という小道(といっても車が通れるサイズ)には、イタリアン、バイア料理、カフェ、アイス屋、そして日本食までズラリとバリエーション豊かに飲食店が連なっているのだ。
リゾートらしいリラックス感が漂い、ギラギラしすぎないおしゃれな間接照明的なライトアップがあり、行く人もどこか洗練されていておしゃれで…
こ、ここがバイーア?!と一瞬目を疑うような素敵さ。
少なくともサルヴァドール市内にはありえない雰囲気…。こ、これはクセになりそうだ…。


私たちはこの街に1泊しかしていないから、ただ1食だけの夕食をどこで食べるかとても悩んだ。あ〜食事の回数が足りないっ!と久々に叫んだよこの街では。
アルゼンチンビーフの美味しいステーキもかなり魅力的。イタリアンも良さそうだな。
でもやっぱり気になっていた「日本人が料理する日本食レストラン」に決定!だって、ブラジル人シェフによるなんちゃってジャポネーザ料理はサルヴァドールでも食べられるけど、生粋の日本人が料理してる店なんですってよ?!
この感覚、サンパウロにいたらわからないだろうな〜。
たぶん、サンパウロからの旅行だったら、日本食をあえてこの街で食べないよなぁ。


店名はなぜか「ゴジラ」…
全然日本っぽくないんですけど…
いや、確かにゴジラは日本が生んだ偉大な特撮映画ですけど…。


客席を見渡せるオープンキッチンで一人黙々と腕をふるうのは、かつて日本企業の駐在員としてブラジルや各国を行き来していたという男性。脱サラしてブラジルでお店を出したなんてスゴイ!!!
そして料理がまた美味しいんだ。
寿司や刺身もあるし、天ぷらもあるし、私たちが日本人だとわかると「ここに載ってないものも作りますよ〜そばとかラーメンとか納豆とか!」と耳打ちしてくれたのだ。
そば!ラーメン!納豆!!!
はい、それら、全部お願いします〜




という感じで、素敵なリゾートのオープンテラス、しかもサックスの生演奏付きで和食を堪能した私たち。ちょっぴり不思議な気分。
子どもたちも久々のそばやラーメンに大喜びで、まぁ食べること食べること。きゃ〜お会計が…。
でもたまにだもん、いいよね。と気が大きくなる危険な旅行中の財布。



子どもたちがいなければ、2次会として入りたいような素敵なワインバーも近くにあったんだけど、寝てしまったアレックスをかかえつつ横目で見ながら石畳を歩いて宿へ戻る。とほほ。


そう。今回の旅でかなりのヒットだったのが、この街の宿。高級ポウザーダなんだけど、このおしゃれなムクゲ通り沿いにあって、もちろん歩いてレストランまで余裕で行けるというロケーションの良さ。
さらに、ビーチまでも徒歩5分ほど。これもかなり近い。
さらにさらに!
部屋から海が見えるんですよ。プールサイドに寝転びながら、青い海を感じつつビール♪ってのが可能なんですよ、ここ。



ムクゲ通りは便利だし、宿も多いんだけど、残念ながら海が見える環境ではないのよねぇ。
ここは、ムクゲ通りではあるんだけど、少しだけ繁華街から離れた高台になっているの。そのため、海が見えるのね。
2年ほど前、グローボのドラマのロケでも使われたんだそうです。そっか、なんとなく見覚えがある風景なのはそのせいね?


部屋の広さも申し分なく、プールも清潔だし、ハンモックも部屋についてるし、朝食も美味しいしスタッフの対応もいいし…と、かーなーりいいです、ここ。
帰り際に、宿の責任者だという女性と話をした。素晴らしい宿ですね〜と言ったら、「うちはクラッセ・アウタ(上流階級)しか泊まらないのよ。CVCのツアーとか、決して入れないんだから」と誇らしげに返答された。
う、私たち上流階級でもないのにスミマセン…って感じなんですけど(あくまでシーズンオフのお得な料金で泊まっただけの人です)。


余裕のある方は、大きなジャグジーバス(なんと熱帯魚が泳ぐ水槽つき)の離れの部屋がオススメ。かなり贅沢感、味わえるでしょう。


この街の宿、ほかにも素敵なところはあるんだけど、8歳以下はお断りとか、16歳以下はお断り…という、アダルトオンリーの宿も少なくない。
そんな中、ここは子どもOKだからね〜。ありがたいこと。
子どもはうちの他にいなかったけど、子どもOKの宿に泊まるお客さんの視線というのは、いつも優しい。ありがたいなぁ、と思う。
子連れで後ろめたさを感じずに旅行できるという点で、この国はすごくいいな、と思う。