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選挙の朝は静かなのだ


本日10月3日の日曜日は、ブラジルの選挙の日。大統領を始めとして、上院議員、下院議員などなど、6つの役職に対して投票するんだそうだ。
「今回は6人も選ばなきゃいけないんだよ〜」ってつぶやいてたタクシー運転手がいたけれど、確かに6人は多いね!
まぁ日本でも4、5人選んだ投票もあったけど、6人ってあったかなぁ…。


それにしても選挙の朝は静かだ。
っていうか、昨日(土曜)の夜からして、やけに街には車が少なかったぞ。
どういうこと?


どうやら投票は、住民票登録している自治体において行うらしい。だからサルヴァドール市内に居住していていも、住民票が隣町とか、はたまた300キロくらい離れた田舎町にある場合、投票するために帰省することになるんですって。へぇ。
って、日本もそうだったっけか。もう5年も投票所に行ってないと、そういうことすっかり忘れちゃったわ…。


で、みなさん選挙帰省ということで、州都サルヴァドールは閑散としているわけでした。うちのマンションの駐車場もガラガラだよ、今朝は。



ちなみに本日の投票時間中は、飲食店ではアルコールの販売は一切禁止になります。酔った勢いで投票してはいけない、っていうことですな。


さらに、このシーズン、土日と言えばサッカー1部リーグ2部リーグの試合が必ずあるものなんですが、本日(日曜日)はブラジル国内ではいっさい試合ナシ。昨日のうちに全部今週分の試合は消化してしまったようですよ。


と、このように選挙オンリーのブラジルであります。


ところでブラジルの投票率は結構、かなり、高いらしいです。
なぜなら、投票に行かないと、そこそこきついペナルティが課せられるんだって。たとえばパスポートを発行してもらえないとかね。そういう社会的制裁が加えられるそうです。


せっかくなので、ブラジルの政治について調べてみました。
と言っても、日本語の文献(現代ブラジル事典)を読んだだけなんですけどね。いやこの本はとても使える本ですよほんと。ブラジル各ジャンルについて広く網羅しております。



ブラジルはご存知の通り大統領制であり、大統領は元首であるとともに極めて強力な行政権の長である、だそうです。任期は4年で、最大2期8年間就任できるので、今回の選挙はルーラ大統領が任期満了のため改選なんですね。



選挙は、政党ごとに、大統領不在の場合に職務を代行する「副大統領」とペアで候補者が選ばれ、国民による直接投票の絶対多数の得票で選ばれます。絶対多数で当選とならない場合、上位2位による決選投票が行われます。で、だいたいそうなるみたい。1回で過半数を取れる候補者ってなかなかいないみたいよ。今回もそうなるのかなぁ…。


投票は18歳以上に義務付けられ、「非識字者(字の読み書きが出来ない人)」「70歳以上の人」「16歳と17歳の人」には「任意」である。
って、え? そうだったの???
「任意」でいいんですか?任意って…
そのへんの得票をうまく取り入れれば、いわゆる浮遊票を得ることが出来て、結構いいとこいくんじゃないの???
いや、きっと、その程度の得票数で動くことがないほど、その層は少ないのだろうか。
よくわからない不思議な制度ですが。



大統領以下、今回の選挙で選ばれるのは、



Presidente(プレジデンチ、大統領)
Governador(ゴヴェルナドール、州知事
Senador 1(セナドール、上院議員
Senador 2(同上、二人選出するってことらしい)
Deputado Federal(デプタード フェデラウ、下院議員)
Deputado Estadual(デプタード エスタドゥアウ、州議員)



この5役職6人分を投票するんですね、今回。
こんなに名前覚えられないよね、ってことで、専用の覚書用紙みたいなのに自分が投票する人の「番号」…名前じゃなくて「番号」ってところがポイント…をメモして投票所に向かうみたいです。


アレックスの学校の連絡帳に「投票はお忘れなく」と題した覚書用紙が挟まってましたよ。こんなの。(印刷が薄い、ぼやけてるのはピントが合ってないんじゃなくてもともとの紙がそうなのよん)



ブラジルの投票は電子投票になっていて、リモコンみたいな機械で候補者の番号を入力すると、該当者の顔写真と名前が出てくるんだって。それで確認してOKだったらOKボタンを押す、みたいな。
紙に正確に名前を記入しなくていいの。それだと、間違う人・書けない人が多いんだろうね。このシステムは2000年から採用されているみたいですよ。投票所は最寄りの学校などを利用するのは日本と同じ。



ところで注目すべき大統領選ですが、どうやら、ルーラ大統領と同じ政党(PT、労働者党)から出馬している、後継者扱いの女性候補者Dilma(ジウマ)さんが有力らしいですよ。
とある新聞の調査では、48%という数字が出てましたけど。それでも過半数以下ですね。



対抗馬は、PSDB(ブラジル社会民主党サンパウロ州知事のSerra(セッハ)さん。
Partido Verde(緑の党?)から出馬している、女性候補のMarina(マリーナ)さん。
ここまでの3人が注目されていますね、全国的に。
ただしジウマさん意外の看板はほっとんど見かけないですけどね、サルヴァドールでは。特にセッハさんは全くと言っていいほど…
さすがサンパウロから遠く離れた州、サルヴァドールですな。
ちなみにこの3人以外にも大統領候補者はたくさん(全部で9人?)いるみたいです…。



ということで、今回はブラジルから初の女性大統領が誕生しそうな雰囲気です。同じ女性として素直に楽しみですが。どうなることでしょう。
(テレビの公開討論などでの評判がすこぶるいいのは、もう一人の女性候補、マリーナさんなんですけどね。)



これまでに撮りためた選挙活動(看板中心に)の写真を一気にアップしましょう。
まずは、幹線道路(パラレラ)沿いにずらりと並ぶ候補者の看板。候補者によってサイズはいろいろ、枚数もいろいろ。規制とかはないのかしら、といつも思う。日本みたいにボード内の貼る位置までくじびきで決めたりとか…そういう調整ごとはないのかしらね、ブラジルの選挙は。


ジウマさんの選挙事務所の一つ。これより大規模なものが、別の場所にもう一つありますよ。強いね、ジウマ。


ペロウリーニョを歩いていたら、人間広告塔らしき姿が…



思わず追いかけて撮影許可を得ました(笑)
甲冑みたいなのを身につけ、その上に「友達」だという候補者のポスターをべたべたと貼り付けてアピール中。すごいインパクトでしたよ。


コイのクラスメートのお母さんも立候補してます。さらには、1年生の時にお世話になったクラス副担任の女性教師も立候補してます。つい数日前、普通に学校で勤務してましたけどねぇ、選挙活動はいいんでしょうか。


さらに詳しく候補者の顔ぶれなどについて知りたい方は、このサイトが便利。プロバイダのサイトの中ですが、名前で検索が出来て、簡単なプロフィール(学歴とか生年月日とか現職とか)が出てくるので便利です。
http://noticias.terra.com.br/eleicoes/



と、調べてみるとついついはまってしまい、長くなってしまいました。そろそろ朝ごはんにしないと。
(私だけ早起きしてネットタイム〜♪と思ってたら、予想に反してみんな早起きしてきた我が家…思惑はずれたり。)