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Undokai…運動会inジョタカ村


運動会なんて何年振りだろう。この響き自体、懐かしいよね。


しかし、ウンドーカイ、という単語は、ブラジルの日系社会にはしっかり根付いていて、日系人が多く住む街の非日系ブラジル人もその単語を普通に知っていたりする。
そう、今でも、日系社会では毎年「地域の運動会」を開いているのだ。
そしてそれは地域社会にとっても恒例行事になり、年に一度の楽しみになっている、らしい。


今回私たちは、ブラジルに来て初めて運動会に参加させてもらった。
先日、クリスマスミサで訪れた、サルバドール郊外のJK(ジョタカ)村での運動会。日差しの強い日曜日の朝、お弁当と水筒に入った麦茶をたくさん持って、家族揃って初めての運動会へと出かけた。


いやぁ、これがもう楽しくって!
地域にある「文協」と呼ばれる組織の会館があってね、これがまた結構立派で、下多寄のコミセンくらいの規模なんだけれども(超ローカルネタ)、会館前に1周130メートルくらいのトラックがとれるほどのグランドがあって。
立派なもんです。はい。驚きました。


グランド脇の観覧用テントの様子なんかも、もう、自分の小学校時代の運動会とそっくりで…
もう懐かしくて涙が出そう…。


競技もバラエティに富んでいておもしろいの。
子どもたちも張り切っちゃってもう大変。特にコイ。運動会自体、物心ついてからは初めてだもんねぇ。保育園時代に運動会はあったけど、ほとんどお遊びだったから、走って誰かと勝敗を競うなんていう経験はこれまでの人生において皆無なわけですよ。
もう、何にでも出場したくて大変。





競技には子供向け、大人向け、女性限定、男性限定などいろいろなバリエーションがある。
コイは、タイヤころがしリレー、アメ食い競争、ビー玉拾い競争、つなひき、玉入れなどに参加。惜しくも1位を逃すシーンもあるなど、彼なりに闘志をむき出しにし、よく検討していたよ!

(玉入れの玉の中身はトウモロコシ!!)

私は、ビンつり競争、借り物競走、アベック競争、スプーンリレーなどに参加。ね、競技名を見ているだけでワクワクするでしょ。アベックだよ、アベック(笑)


基本的に、地域の日系人の方々が中心なんだけど、地元の非日系ブラジル人青少年もこぞって参加する。そしてかなり本気で走るもんだからスゴイ。強い!
参加した全員に、油とか石鹸とか洗剤とか酢などといった日用品が授与されるので、出れば生活の足しにもなるしね。とにかく、大人気のイベント「ウンドウカイ」。


会の中盤には盆踊りもありましたよ。曲は「炭坑節」。つきが〜でたでた つきが〜でた〜 ぁヨイヨイ♪ってやつね。
北海盆踊りなら得意なんだけど(笑)

終盤には、地域対抗リレー。ジョタカ村の地域ごと(北地域、南地域など)に精鋭4人を集め、バトンリレーするというもの。
私たちは村民ではないので本来出られないところなんだけど、コイがどーーーしても走りたい!リレーで走りたい!!って言うので、主催者のおじさんにお願いしてみたらOKだった。
かくして、日本人の子どもたち4人(コイを筆頭に、あと3人はコイより一級下)が、地域の精鋭(上は15歳まで!)と肩を並べて走ることになった。


もう最初から勝負は見えてるって感じで、ほとんど1周差で、でも精一杯みんな走ってアンカーのコイにバトンが渡った。
あとはもう一人芝居の世界…
そんな日本人の子供チームに、並走してくれるお姉さんあり。あたたかい声援ありで、なんか、心が温まったなぁ…
完走したことに、子どもたちも満足そうだった。よしよし。参加することに意義がある


最後の、地域別大人リレーには、なんと私たち日本人女性チームも出場。はい、こちらも勝負は見えてますよ(笑)
だって相手はプロサッカー選手みたいな顔した強そうな黒人の兄さんとか、裸足の少年とかだもん…
でも頑張りましたよ。やはり1周差でアンカーの私にバトンが渡って来ましたが、会場の声援はとても温かく、うれしかったなぁ。
っていうか、全力疾走(に近い)をしたのは何年振りだろう?
太ももがピキピキするよ。でも楽しかった〜。
競り合う相手がいればきっともっと早く走れたな、というのは負け惜しみ?(笑)


とても健康的で楽しい日曜日。こんな運動会が、もう何十年も、こんなに日本から離れた小さな村で脈々と続いていることに感動…
ふるさとの小学校では、いまもきっと、こんな風に地域を巻き込んだ運動会が今も続いているのかな。
私が卒業してからもう25年。
この村はその前から続いている。


(写真は、閉会式における、両国国旗の降納。BGMは蛍の光…)

いろんな思いが心に巡った、ブラジルに来て初めての運動会でした。