フェスタ・ジ・ヴェラォン、夏祭りのイベッチ
もう開始から10年目を数えると言う、カルナヴァル前のサルバドールを盛り上げる夏の風物詩(?)「Festa de Verão」。
夏は男性名詞だから、ド・ヴェラォンになるかと思ったら、不定冠詞のままでいいみたい。一般的な「夏」を指すわけですね、この場合…
って、久々にポル語がちょっと気になったので書きとめておく。
さてこのイベント、名前こそ「夏祭り」だけれど、その内容を一言で言うと「4夜連続の複数アーティストによる大騒ぎコンサート」であります。
例年1月末に行われるようで、今年は27〜30日でした。
私たちは事前にショッピングイグアテミでチケットを購入しておきました。連日参加可能な4日券もあるし、好きな日だけ1日分のチケットを買ってもいいし。
アーティストのラインナップは次の通り。
で、私たちはもちろんIvete Sangalo、イベッチ見たさに木曜の夜を選択。
会場は人込みでカルナヴァル状態になることを予想して、斜めがけショルダーバッグすら持たず、ショートパンツのポケットに現金(飲食費と帰りのタクシー代程度)を生で入れて、会場でダンナとはぐれた時のための携帯電話とポケットに入るデジカメだけは持って出かけました。
こういういでたちが基本です。はい。
ショウは午後7時ごろからいろいろと始まっているらしい。
会場付近は渋滞していて、結構時間がかかってしまって、到着は午後8時過ぎ…。
でも結果的にちょうど良かった。入場して、メインステージに着いた頃、ちょうど最初のステージ「Jota Quest」(ジョッタ・クエスチ)の歌が始まったところだった。
彼らの音楽はなかなかいい。特に、ミディアムテンポのラブソングみたいなのがステキ。
ちょうど先日、ブラジル制作のアニメ映画「O Grillo Feliz e os Insetos Gigantes」(幸せなキリギリスと巨大昆虫のお話)をコイの希望で見に行ったんだけどね。
このお話、歌のうまいキリギリスが主人公なのね。で、そのキリギリスが劇中で甘く切なく歌ったのがJota Questの「Amor Maior」という曲。これ、すごくいい歌なのよ。
残念ながらその曲はこの日のステージには登場しなかったけれど、3年前マクドナルドのおまけでもらったMcCDに入ってた曲などを歌ってくれた。
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この時点で会場はかなりの人。
そしてみんな彼らのファンなのね〜、大声で合唱状態…。
およそ1時間強のステージのあと、30分以上のインターバルがあって、次に登場したのはAna Carolina(アナ・カロリーナ)。
低めのヴォイスで力強く歌う、これまた人気の女性歌手であります。
ダンナはかつてサンパウロで彼女のコンサートに行ったことがあり、すごく良かったと言っていた。私は家にあるCDをなんとなく流し聞きした程度で、彼女の音楽はよく知らない。
まぁそういう状態でのぞんだショウだけど、これが予想外に良かった。
歌はしっかり歌っているし、
パンデイロまで叩くんだもの!しかもとても上手だったわよ。
なかなかのエンターテイナー。
写真で見るよりふっくらした小柄なお姉さんだったけど、美人だよね。
彼女のファンたちも大合唱だった。すごい盛り上がりようだ。
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さていよいよ3番手にイベッチ・サンガーロ。
この時点で会場はもはやすし詰め状態…
ええ、私も東京でサラリーマンやってましたしね、東西線の朝の通勤ラッシュなど手なれたもんですが…ここまで他人と生肌を密着させた経験は人生30余年ですが今日までございませんでしたぜ…
もう、暑すぎ。酸欠になりそうっ!!!
そして今日びブラジルでもデジカメ普及率はものすごいようで。あなたがたショウを見に来てるんだか写真を撮りに来てるんだかわかんないじゃんよ!!!と叫びたくなるくらい、みなさま撮影に夢中です。
イベッチが全然見えないじゃないのー。(かくいう私も撮影しましたが…はは…)
肝心のイベッチは、神輿のようなものに乗って男性に担がれて登場。すごい華々しいステージだ…
衣装はもちろんキンキラのラメ系ミニワンピース。イベッチといえばこれ、という感じよね〜
そしてミュージシャンたちも金色で決めている。
今年のイベッチの新曲は、ちょっとアラビアンなテイストの「CadÊ Dalila」という曲なのね。そのイメージをステージ全体にちりばめて、なんともまぁ、派手でありました。
いつもイベッチのステージで驚かされるのは、バックダンサーたちのカッコ良さ。筋肉隆々の上半身裸の男性が、汗を光らせながらしなやかに体をくねらせる様は、もうまさに芸術品。
写真がうまく撮れてないけど…
いやもうこれは生で見るしかありませんぞ。
彼女の代表曲はだいたい歌ってくれたし、中にはところどころ歌詞がわかる曲もあったから、私もここぞとばかりに合唱に参加したよ。
みんなが飛び跳ねるところでは負けずに飛び跳ねて。
だって飛ばないと負けちゃうんだもん。足を踏まれそうになるんだもん。
かなり体力いるよ、このステージの最前列付近に陣取るのって。なんせ、超満員電車の中で全員が飛び跳ねてるようなもんだからね、汗を飛び散らせながら。
この手のショウに参加すると、あぁもうここに来る人たちってなんてバカなんでしょう、と思っちゃう。そしてそこに違和感なく入り込んでる自分もなんてバカなんでしょうと思う…(爆)
これはね、もう、バカになったもん勝ちです。バカにならなきゃ楽しめない。
(さて、これをサンパウロや日本で出来るかと言うと…で、できないかも…日本人の理性の部分がきっと勝っちゃう…)
ということで、かなりのカロリー消費が期待できます。はは。
イベッチをあまりご存じない日本の皆さんに少し彼女を紹介すると、生まれは私と同じ1972年♪(見えないわ〜)
もともとはバンダ・エヴァというグループのボーカリストだったんだけどソロデビューして、次々にヒット曲を飛ばし、今やブラジルで一番人気のある歌手と言っても過言ではないでしょう。
ライブのチケット代が高価なことでも知られ、年越しライブのチケット代は数万円とか…
そしてライブの儲けの何パーセントだかを、彼女はしっかり自分でもらうんだって。ものすごい収入らしいよ。当然、自家用ジェットも持ってるという、スーパー級のお金持ちでもあります。
- アーティスト: Ivete Sangalo
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ま、そういうことは置いといて、
歌はうまいし、踊れるし、ステージトークも楽しいし、バックダンサーも素晴らしいし。生でステージで見たい歌手ナンバーワンですな。
彼女を見るために、前の二人のショウのときからずっと最前列付近をキープし続け、トイレも行かずに頑張りましたよ。満員電車をいったん抜けると、また同じ場所に戻れる可能性、低いでしょ?
トイレはね、その分、大量の汗で流れるから案外平気なもんです。ええ。
ビールも1缶で我慢しました(笑)
かれこれ5時間近くメインステージの人ごみの中に身を置き、イベッチが終わってようやく飲食エリアへと戻り増した…
あぁ冷えた缶ビールがうまい!!!
ここで何も食べなければ絶対2キロくらい落ちてるよ、と思いつつ、Baby Beef Expressの屋台が目に入りふらふらとピッカーニャを購入。う、うまかった…
この感覚が、「夏祭り」って言うのかなぁ〜。悪くないよね、夏の夜中に踊って汗かいてビール飲んで!
ちなみにこの会場はとーーーっても広くて、たぶん幕張メッセとか東京ビッグサイトくらいの大きさはあって、会場内にメインステージのほか小さなステージが4つくらいあるの。
各ステージで、サンバグループとか、DJとかが、それぞれまた別のショウをやっている。
富士ロックフェスティバルってこういう感じなのかなぁ、あっちは昼間もショウがあると思うので、夜限定のこちらとはちょっと違うと思うけれど。
これが終わると次はいよいよカルナヴァル…
今年は19日(木)から始まるので、ちょうどあと3週間後です。夏真っ盛りのバイーアです。