大磯グルメに大満足!とんかつ「はやし亭」と洋菓子屋「鴫立亭」のモンブラン
大磯プリンスホテルをチェックアウトし、国道一号線に出て路線バスに乗る。
大磯駅でバスを降り、最初の目的地であるとんかつ屋さんを目指した。バスが来た道を少し戻る形。そっか、一個前のバス停で降りればもっと近かったけれど、まぁ駅からも徒歩7~8分だから全然遠くはない。
国道を渡ると、なにやら古い藁ぶき屋根の建物が目に入る。鴫立庵(しぎたつあん)というもので、重要文化財に指定されているんだって。西行法師がここについての句を作ったことなどに由来した建物で、いまも俳句のメッカのようになっているみたい。この日も、俳句会が催されていたし。いまも生きている文化財、素敵ね。
庭のように奥が広がっていて、石碑がいくつも並んでいた。俳句が書かれている句碑だったり、と思ったら墓碑もあり。珍しいものでは、仏様の石像が5体並んでいた。五智如来というそうで、私にはなじみ深い阿弥陀様とお釈迦様もその中にいらした。
あとは俳句の文字をデザインした立体アートが素敵だった。こんなの初めて!
なんとなくユーモラスなカエルの像も良かった。正岡子規による蛙のエピソードから来ている像だったけれど。その説明文には心打たれた。正岡子規が病に伏せている時、元気に動いていた時のことをカエルになぞらえて詠んだ句があるとか…確かそんなことが説明文にあった。
15分ほどそこで過ごしたら、ちょうどとんかつ屋さんオープンの11時半を回った。お店はそこのすぐ隣で、ちょっと洋風の建物が懐かしの喫茶店という風情で、いわゆるとんかつ屋さんのイメージではなくて面白い!
すでに先客がいらして、地元のお年寄り男女4人組。おいしそうなハヤシライスと、カツサンドがテーブルに並んでいた。そう、ここはお店の名前が「はやし亭」。だからか、とんかつもさることながら、ハヤシライスも絶品とのこと(食べログ調べw)。悩ましいけど、ここはやはりとんかつで。
悩ましいのは実はまだ続いていて、というのはコーヒーつきのランチメニューがまたいくつもありましてね。ヒレカツとカニクリームコロッケVSエビフライとヒレカツ。この二つで悩みに悩んで、エビフライ好きな次男の顔がふとよぎり、エビフライを選択していた…。
待ち時間のあいだ、お店に会った湘南地域の雑誌を読んでいたら、当然のごとく湘南に住みたい気持ちが沸き起こるのであった。この手の湘南本を読むとダメね、間違いなく住みたくなる…。
海のある町は、ブラジルで住んでいたサルヴァドールの町を思い起こさせて、なんとも言えない気持ちになる。いろんな経験が詰まっているサルヴァドールの町が、ふっと目の前に思い出されて、きゅんとなる。このお店の窓からも、青い海がすぐそこに見えていて、その海はブラジルに繋がっているなぁ…などと思ってまた、きゅんとなる。
ほどなくしてテーブルに届いたお皿には、見たことない姿のエビフライが!なんと半分にスライスされているのだ。面白い!そして思った通り立派なエビフライで嬉しい…。しっぽまで入れたら15センチ近くありそうな。ヒレカツは思ったより薄切りだったけれど、当然のごとく柔らかく、何よりパン粉がサックサクで美味しい♪キャベツもこんもり。そして何より、お味噌汁の美味しいこと…。おかわりしたいくらいに。
大磯でまさかこんなに美味しいトンカツに出会えるとは思わず、ほくほくの大満足顔で店を後にし、目の前に広がる春の海を見に行った。
雲一つない空に、青い海と青い空は、春らしく優しいブルーで。水面のキラキラが生き生きとしていて。風はまだ冷たかったけれど、ずっと見ていたい海の景色。砂浜に革のブーツで来たのは初めてですこぶる歩きにくかったけど(笑)靴さえちゃんとしていれば、ずっと水際を歩いてみたくなった。海はいいなぁ。
さて続いての目的地は、とんかつ屋に来る道すがらに見かけて気になった、アンティークな感じの喫茶店「鴫立亭」。さっき訪れた俳句の「鴫立庵」にちなんだネーミングのようです。似てるから待ち合わする場合は注意ですな。(しないか)
こちらは二人掛けテーブルが3つの小さな洋菓子屋さん。テイクアウトの人が多いのかな?わたしは電車の時間まで30分ちょっとあったので、イートイン。ショーケースから1個選ぶのが困るほど、こぶりで綺麗なケーキが満載!モンブランが人気らしいので、目移りはしたけど初志貫徹。少し歩いて身体がほてっていたので、ドリンクはアイスティーにした。
このモンブランは…中に入っているクリームが絶妙な甘さでとても美味しい。下のほうにはマロングラッセが一つ眠ってた。もう少しマロンクリームがふんだんに使われていたらもっと嬉しかったけど、それもバランスを考慮してのことなのかな?アイスティーはアールグレイで、これも美味でした。店内の雰囲気もアンティークで素敵。この場所でずっと愛されているお店なんでしょうね。
思いがけず、大磯グルメに大満足し、次の目的地「根府川駅」へと向かいます。