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盗難被害支援パーティ


日曜の午後、とあるフェスタ(パーティ)に誘われたので、家族揃って参加してきた。
そのフェスタの目的とは…
「盗難の被害にあった兄をみんなで支援しよう」というもの。
名付けて、盗難被害支援パーティ。(って、これは私が今勝手に名づけましたが)


すごい名目のパーティでしょ…。



ことの発端は、話せば少し長いんだけども、知り合いのブラジル人のお兄さんが、車の洗車サービス業を営んでいてね。
先日その店に、白昼堂々、強盗が入ったんだそうだ。
午前9時過ぎだったという。
お客さんから預かった車2台を洗車していたところ、客を装った二人組の男性が店に入り、サービス内容だの料金だのを質問してきた。
親切に対応していると、突然ポケットから拳銃を出し、脅してきたんですと。


店にはあまりお金がなく、自らの命を守るためには、お客さんの車であっても強盗に差し出すしかなかった…
車2台の鍵を渡すと、二人組はそれぞれに乗り込み、車を発信させ逃げて行った…という恐ろしい話。


しかも同じ二人組が、そのわずか1週間後にも店に現れたんだって!
その時は兄さん、車の下に潜り込んで部品を洗浄していて、不意に呼ばれて顔を上げたらその二人組だったんだって!
なんてこと…。


車2台のうち、1台は保険に入っていたので、盗難被害にあった場合の保険ってのが降りるから良かったんだけど、もう1台は保険なしで。
当然、店側の不注意ってことで、店が車代相当を負担するんだろうね…。
そりゃ大変な話だ。


そんなお兄さんを金銭的にも精神的にも助けてあげようってことで企画された今回のパーティ。
チケット代一人15レアル、カップル券なら20レアルを払って事前に購入し、当日会場に行く、というしくみ。
当日行けなくても、チケットを買うことで金銭的な支援にはなるし、そういう人もたくさんいたみたい。
だって、会場はガラガラだったんだもの(笑)


お兄さんの友人だというミュージシャン二人がステージで生演奏していて、会場を盛り上げていた。
ほとんどボランティアでやってるんだろうね。
会場で飲み物を出したり食べ物をサービスしたりしているのは、彼のお姉さんやお母さん、つまり家族の皆さん。手作りのフェイジョアーダやポテトフライ、エンパナーダやお菓子などを用意してくれていた。
ビールや炭酸飲料なんかは別料金で、飲んだ分だけ払う。
それも結構な収益になっていたんじゃないかな。缶ビール(大)1本9レアルで売っていたから。


なんだかとてもアットホームなパーティで、当のお兄さんも元気に動き回っていて、いい気晴らしになっていたんじゃないかなぁ。
私たちは周りの人達と世間話をしたり、ひたすらビール飲んだりっていう感じで、まぁ普通のパーティでの過ごし方をしたわけだけれども。


これがどのくらい彼の支えになるのかわからないけど、こういう形で人助けをするっていう発想、すごくブラジルらしいなぁと思った。
いいよね、楽しく支援♪
みんなでビール飲むことで支援♪
少なくとも日本ではそういう名目のパーティって聞いたことがないから、最初、すごく新鮮と言うか何というか、いいのかそういうパーティって???と思ったけど。
いいんです。楽しく支援。これはナイスアイデアだと思いましたよ。


今はまだナーバスになっているお兄さんだけど、一日も早く笑顔で業務再開できますように…
(それにしても拳銃強盗って最強だね。周りに警察さえいなければ、拳銃持ってれば何だって奪えるじゃん、と思っちゃった…。怖い怖い。)