カラテに挑戦
先月から、アレックスが空手を習い始めた。
コイが週2回通っているサッカーと同じ敷地内で、コイと同じ時間帯に空手教室もやっているのは前から知っていた。
でも、見る限り、やっているのは大人と中学生くらいの大きい子ばかり。さすがに5歳児は無理だよねぇ…と思って、全然やらせる気はなかったんだけれども。
ある時、ちらっと先生に聞いてみた。傍らにアレックスを連れて。「ここは何歳から入れますか?」と。
そしたら先生、
「何歳ですか?」というから、「5歳です」と答えたら…
「じゃあ、5歳からです」とのお返事。
なんともアバウトな…ブラジルらしいというか何というか…
とりあえず先生からOKはもらった。あとは本人がやりたいかどうか。
まずは一度お試しレッスンと言うことで参加してみて、気に入れば続ければいいでしょう、と先生もおっしゃる。
そして、立派に道着を着て(コイが1年生の時に使っていたものが、なんとか使えたよ)、お試しレッスンに参加したアレックス。
ヤル気は満々の様子。なぜか。なぜだ?
よく見ると3年生くらいの男の子が一人いた。
でも、アレックスが断トツで小さい。
もう、笑っちゃうくらいに、小さい…
一生懸命みんなと同じことをするのだが、いかんせん、その姿の小ささゆえに、もうその様子がおかしくて笑えて仕方ない。
乱取りみたいなことを、黒帯のブラジル人男性相手にやらされていたんだけど、これがもう爆笑コメディー劇場って感じで。ヒグマに立ち向かう子リス、みたいな図ですよ…。
いや、立ち向かうと言うより、追いかけっこみたいな…。
誰が見てもこれはカラテに見えないだろう、みたいな…。
それでもアレックス本人は初回のレッスンをたいそう気に入り、ぜひとも続けたい!との意思表示。
ならば、やらせましょう。ということで、なんとか週2回、1か月続きましたよ。
アレックスが参加している様子を見て「あれならボクにも出来そうだ」と思った子が続出したのかどうか真相は定かではないが(笑)、その後すぐに2年生くらいの男の子が複数名、新たに入ってきた。
にわか少年カラテ教室の誕生、っていう雰囲気だ。
だから今は、小さい白帯さん・初心者の部と、大人・大きい子の経験者の部、と言う具合に2グループに分けて稽古をしている。
で、1か月経って、アレックスの上達ぶりはというと…
うーーーーーん…
かなり、微妙。
楽しいことは楽しいらしい。やっている様子を見ると、常にとても楽しそうなのだ。
ふざけてるのか、きみ!と言いたくなるくらい、ニコニコと楽しそうに体を動かしている。
それは、サッカーの比ではない。(サッカーはどうもあまり好きじゃないみたい?)
でも、動きはあまり良くないんだよね…
コイが1年生で空手を始めたときは、もっとキビキビとした動きで、結構上手に見えたんだけどー。
アレックスはコイと全然ちがうー。うー。
ま、楽しいのが一番ですからね、この年頃の習い事は。
ブラジルの習い事一般に言えるのだけれど、勝負で勝つとか負けるとか、何かの目標に向かってひたすら努力するとか、そういうの、あまり、ないんだよなぁ…。
コイのサッカーですら、そう。
日本の少年団みたいに、地区予選とか、決勝に向かって勝ち進むぞ!とか、そういう目標がないまま、練習を続けている。
ただひたすら楽しそうだけどね。
私は、それでいいとも思うけどね。
勝負心というものは、いつどうやって目覚めて発達するんだろうか、と、少し心配になるけれどもね…
とにかく、アレックスは空手の日を毎回楽しみにしていて、先日などは久々に朝発熱し、幼稚園は休んだのに、午後には熱が下がったもんだから「空手に行く!」って張り切っちゃって。
そのくらい、空手は好きみたいです。
コイに続き、今度はアレックスが「ヘイアンショダン!」ってやってます。
さあ、いつ、色つきの帯がもらえるようになるかな〜。