ブラジル1部リーグ公式戦で選手と入場〜
コイは、ブラジル1部リーグの有力チームCorinthians(コリンチャンス)の大ファン。かつては、現アルゼンチン代表のテベス選手が所属していて、コイはテベスが全サッカー選手の中で一番好きと言うほどのファンなんだけれども。
現在のコリンチャンスには、過去のワールドカップで大活躍したロナウドや、坊主頭がトレードマークの(?)ブラジル代表選手、ホベルト・カルロスがいる。ブラジル国内のチームで、ファンの数は1、2を争うほどの人気チームで、地元はサンパウロなんだけども、ブラジル各地にたくさんのコリンチアーノ(コリンチャンスのサポーターのこと)が存在する。そう、コイもその一人だ。
そのコリンチャンスが運営する少年サッカースクールにコイは通っていて、もうかれこれ半年以上経つ。
ここで練習していれば、いつか公式戦で選手と手をつないでフィールドを歩ける日が来るかもね〜、なんて言いながら、週2回の練習に楽しく通っている。
で、そんな日がついに来たのだ。
ホーム&アウェイで行われるブラジルリーグ。コリンチャンスは、ここサルヴァドールの地元チームでやはり1部リーグに所属しているVitoria(ヴィトリア)と戦うわけで…年に1度は必ずここサルヴァドールで試合をするのだ。
とは言え、スクール生はたくさんいるからねぇ。どうやって選ばれるんだろうね???
なんて言ってたら、コーチからお声がかかったのだ。どういう基準で声掛けしているのかは知らないけど(年齢順とかあるのかなぁ?)、コイ、まさに有頂天状態!!
当日はピーカンに晴れた日曜日。
前日の打ち合わせで、スタジアムの集合場所を確認し、時間通りに到着したら…もうみんな集まっていた。えらいぞ、時間厳守なんて!さすがコリンチャンスのスクール生!
そう、このスクール、結構しっかり運営されているのよ。時間通りに始まるし、練習中の無駄話などはキッチリ注意されるし。その点も結構気に入っているんだけど。
それでも遅れてくる人が数名いて、まぁ、炎天下30分くらいは結局待ったんだけれども…
同時に、ホームであるヴィトリアのサポーターたちも続々と集まって来る。ええとまだ試合2時間半前なんですけど、すでにみなさんお祭り騒ぎ状態…
完全にアウェイ状態なコリンチャンスサポーターは、はい、かなり肩身が狭いです。
かなりの人混みの中、引率のコーチに連れられて、子どもたちは控え場所に消えて行った。で、付き添いの親はどうするのかと言うと、別のコーチに連れられて、アウェイ側の応援席に固まって座ることになった。
このへんの段取りはかなり適当(笑)
この人混みの中、最後に子どもたちとちゃんと会えるのかな…とやや心配しつつ、ま、なんとかなるでしょうと、とりあえず応援席(一番安いアルキバンカーダ席:この日はプロモーションでなんと10レアル:500円)に落ち着く。
子どもたちはあのドアのところから登場するよ〜、とコーチに教えられ、双眼鏡と望遠ズームカメラを駆使して場所を確認する。ふむふむ。
試合開始までの時間は、ぼーっとスタジアムの様子を眺める。
それにしても…ヨーロッパのスタジアムとは雲泥の差だねぇ、ブラジルは。ファンの乱入防止用の金網なんて、スペインにもイギリスにもなかったぞ。
そしてサポーターたちの様子… ヨーロッパと全然違うぞ。ヨーロッパで見かけたような、葉巻をくゆらせたブレザー姿の紳士も、ベレー帽のご婦人も、皆無だぞ、ここには!
と言うか、ま、暑いからね(笑)
服装が全然違うからね。露出度が高いからね、ここのサポーターたち。
それだけでもう全然雰囲気が違うものですなぁ。
さてそうこうしているうちに周りの熱気も高まり…
コリンチャンス名物の巨大応援旗も登場しましたよ。
相手の巨大旗はTシャツ型。ビールのブラーマがスポンサーなのね。この形は斬新!
そして、
気付いたらもう4時!
応援席上空で賑やかに花火が鳴り始めたよ。
まずはホームチームのヴィトリアの選手と子どもたちが出て来た。しかし、手をつないでゆうゆうと入場…ではないんだよな、ブラジルって。選手の周りに子どもらがばーっと群がり、みんなで走って来る感じ。わさわさと。
続いてコリンチャンスが登場!
っと、コイは一体どこに…???
かなり遠いし、みんな同じ服着てるし、髪の毛が黒い子が多いのでよくわかりませーん。
そう、ブラジル人って、髪が黒い人が多いんだよね。ここが北欧で、コイだけが黒髪だったらわかりやすいのになぁ、なんて。
そしたら最後の方に出て来た!どうやら大好きなホベルト・カルロスと手をつないでいるようだよ。
なんせ走って出て来て、あっという間に戻って行くもんだから、一瞬芸なんだわ、ほとんど。
こちらとしては、とりあえず群衆に向かって撮影トライするのみ。
あああ。一眼レフの一番大きいレンズを持ってくればよかったよ。けどここはサッカー場、危ないんだから。一眼はさすがに無理…。
そしておもむろに試合開始。
久しぶりにブラジルでサッカー生観戦したけど、結構面白かった。ゴール裏スタンドの最前列というかなり見やすい位置にいたのもあり、結構選手の顔も見えたりして、良かった。
奇跡的に撮れたコリンチャンスのゴールシーン。ええと、ゴールしたのは誰だったかなぁ。
特に、ホナウドの姿をこの目で確認できたのは良かった。
それにしても体が重そうだ… ほとんど走っていないものなぁ、ホナウド。ゴール前で歩きながらボールを待っているだけって感じ。い、いいのか?!
そのホナウドと来たら、前半開始後数十分で、担架(と言うか医療カー?)に乗せられて退場。誰かと接触したわけではなく、一人で倒れ込んだらしい。足の痛み???
残念。
で、子どもたちは入場セレモニーが終わったらすぐ、親の待つ応援席に来るはずだった。
が、あまりにも上の方の混み具合が激しいため、応援席まで下りて来られないと。だから前半終了まで上で待たせると。
気の毒に… 全然試合、見られないじゃないのよ、彼ら。
そして前半が終わり、子どもたちを連れに行こうと、上に向かおうとしたら…
もう通路まで人がいっぱいで、全然階段上れません(涙)
押し合いへしあい。
きびしい…
やっと子どもたちに会えたけど、ここをまた下りて行くのは至難の業。というか、キケン。
上からは全然試合が見えないし。
残念だけど、後半はあきらめて、大事を取ってもう帰ることにしよう、ということになった。どうしても見たい人は残ったけど、私たちはもう帰ることにした。
帰り際、横目でスタジアム全体を見渡すと、まぁすごい人だこと!!圧巻!!!
特にヴィトリア(ホーム)は満席。
この試合は両者にとって非常に重要で、コリンチャンスはリーグ優勝に近づくために勝利が欲しい。ヴィトリアは、2部落ちしないために勝利が欲しい…
そう、ヴィトリア、いまかなり危険な状態なんだってね。2部落ち寸前。
この日は結局、1−1の引き分けに終わったんだったかな。
だから、サポーター同士が荒れることもなく。
ところで最後まで観戦したコリンチャンスの人たちは、帰るまでに相当時間がかかったらしい。
サポーター同士の衝突を避けるため、まずはホーム側のサポーター(スタジアムの9割を占める)を全部帰してからじゃないと、アウェイ側を出さないんだってね。だから、スタジアム出口付近で、ずーっと待たされていたんだって…
お疲れ様…。
さてコイはと言うと、憧れの、本物のサッカー選手と手をつなぐことが出来て大感激していた。
ホナウドとホベルトカルロス、両方の手をつないだんだって!
ホナウドは巨大だったんだって!
ホベルト・カルロスには、「フリーキックで1点決めてよ!」って声をかけたら、「まかせとけ」って言われたんだって!
さぞや興奮し、嬉しかったことだろうよ…
良かったねぇ、コイ。
あ、ちなみに、アレックスも同じスクール生なんだけども、まだ小さいということで今回は呼ばれなかった。来年もしヴィトリアが1部に残ってたら、チャンスが訪れるかもね、アレックスも。
だからヴィトリアよ、頑張って1部に残留してくれ〜〜〜