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速いパス、強いパス!

今回の練習を見ていて一番感じたのは、とにかくこのチームでは、「速いパス」を重視すると言うことだ。
鳥かごパス練習は、毎日必ず。
コーチから聞こえてくる声は「マス ラピド!」(もっと速く!)「マス フォルテ!」(もっと強く)。



そしてフォーメーションの重要性。
はっきり言って、こんな小さい子たちに、フォーメーションがどうのこうの言ってもわかってるの???って感じ…
見ていても、コーチの言い分を、「???」って顔で見ている低学年児、多数。
しかもスペイン語→日本語ということでワンクッション入る、つまり、理解までのタイムラグがあるから、それもあって一層わけわかんなくなってたかも…



その点、コイはまぁ一応3年生だし、スペイン語はポル語に酷似しているから、通訳が入る前にダイレクトにコーチの言いたいことがわかる。なので、フォーメーションの話はわけわかったらしいよ。だからと言ってその通りに動けるものでもないのがイタイけど(苦笑)



でも、とにかく、フォーメーション。
センターバックはとにかくゴール前を守れ。
ミッドフィルダーは二人セットで動け。
もっと後ろを見て、後ろの見方にパスを出せ!!!



などなどなど…
大人の私が見ていると、なるほどな〜、とスムーズに思えるけど、今まで好きなようにボールを追いかけていた子どもたちにしてみたら、いきなりずっとセンターバックにいろ、と言われても違和感アリアリだろうなぁ…



そしてみんな大好きシュート練習は、比重としては非常に少なかったね。5日間のうち、3日目の後半にやっと登場したものね、シュート練習は。
で、1年生も2年生もみんなシュートが上手でびっくり!
いや、基本的に、ここに来てる子どもたちはみんな上手なんだけどさ…PKなんてやらせると、もう、強いし正確だし。
びっくりよ!
(そんな中ではずしまくるコイ…とほほ…)



一日の終わりにミニゲームをやるんだけど、お、確かに、団子プレーじゃなくなってきているぞ!というのが日増しに見て取れるように。
一番大きくて年長でもあるコイは、コーチからセンターバックを命ぜられることが多く(一応、コーチは最初、全員のポジションを聞いたんだけど…自称フォワードが7割で・笑)。
ブラジルの練習では、センターバックザゲイロ)だけは一度もやったことがないコイ。最初はぶぅぶぅ言ってたけどね。
フォワードは一番小さい子がやることが多かったな。コイは一度もフォワードにはならなかったような…。



そんなこんなで、あっという間の5日間。
最終日は、全員で記念撮影したり、閉会式で修了証書をもらったり…。コーチたちを取り囲んでユニフォームにサインを書いてもらったり…。日が暮れ始めた横浜の美しい空の下、サッカー少年たちの笑顔がまぶしかったなぁ。



最初はみんな初対面だし、なんとなくぎこちなかった子どもたちも、さすがサッカーつながり。すぐに打ち解けて、いい仲間になっていったよ。そんなところも、コイにはとてもいい経験になったなぁと思う。



練習内容については、正直、日本の一般的な練習方法と今回の方法がどのくらい違うのかとか、私には経験がないので比べようがないのだけれども。
でも、知り合ったお父さん・お母さんたちに伺ったところ、やっぱり全然日本の練習とは違うんだって!
日本には日本の指導要綱みたいなのがあり、それに沿って基本的に練習がなされるので、やっぱりここのチームとは違うんだって。そうなんだ…。
そしてみなさん、このキャンプはすごくいい!と口を揃えていましたよ。リピーターさんも多いみたいです。



で、肝心のコイのサッカースキル。
このキャンプを経て、果たしてアップしたのだろうか…?!
と言われると、これまた微妙な気がするんだけれど(笑)


このキャンプでは、たとえばシュートの精度を上げるとか、ドリブルで速く走れるようになるとか、リフティングの回数を上げるなどといった「個々の技術」をアップさせるのが目的ではなく、あくまで、戦術と言うか、コートの中での動き方、リズムみたいなものを体得するのが目的なんですね、おそらく。だから一番有効なのは、チームが丸ごと全員で参加することかも…と思わなくもないかな。コイが、キャンプで習ったことをブラジルの仲間の間で実践しようとすると、パスの受け手がちゃんとその動きをわかってなければいけないわけで。コイいわく、「ブラジルのみんなは全然パスしようとしないんだよ。みんな一人で抜こうとするんだよ」…確かに…。



そんな中で、今回習ったことをどう生かすかと言われると、すぐには難しいかも知れない。でも、試合する上で、どれだけパスが大事で、どれだけ周りを見ることが大事か…ということを体で実感しただけでも、大きいんじゃないかな。今のコイレベルでは。



あとは、センターバックという新たな経験をさせてもらえ、コーチには「センターバックとしてとてもいいプレーだったよ」と褒めてもらえたこと。日本の上手な小学生の中で、自分も着いて行けたこと、憧れのチームのユニフォームで本場のコーチとともに練習できたこと… いろいろと、コイの胸に刻まれたことでしょう。サルバドールに帰って来て、日本人の知り合いに、「コイ、顔つきが変わったね!成長したね!」と言ってもらえたということは、このサッカーキャンプで一回り大きくなれたってこと、かな?



そして、来年もぜひ参加したいと申しておるのですが…
さてと今からサッカー貯金しないとね。