~私の好きなもの、好きなこと、興味のあることをあれこれと綴るブログです~

ホマンチコの大御所、ホベルト・カルロス50周年記念コンサート


ブラジルのおばさま方に絶大なる人気を誇る男性歌手と言えば、Romanticoの大御所、Robert Carlosであります。
Romanticoとは、ホマンチコと発音し、ブラジルの音楽ジャンルの一つ。英語風に読むとロマンティックに似てるでしょ?まさに、ロマンティックなメロディーと、愛だの恋だのアナタだのオマエだの…まぁそういう系統の甘い歌詞が特徴(と言っていいのか?)のジャンル。
ちなみにホマンチコという単語、よく使いますよ。「二人のなれそめ、とてもロマンティックねぇ〜」のようにね。でもホマンチコっていう響き、なんかちょっと気が抜けた印象をうけちゃうのは私だけ?(笑)


そのホベルト・カルロス氏、今年でデビュー50周年だそうで、ブラジル各地で大規模な記念コンサートを開いている模様。サルヴァドールのイグアテミ・ショッピングの外壁に巨大なお知らせ看板が登場し、そうかついにこの街にも来るのね〜、程度に思っていたんだけどね。
ある時、ショッピング内の特設チケット売り場をのぞいてビックリ!前売り券を求めるおばさま方の長蛇の列が出来ていたのだ…
そ、そんなに人気なの…?
他のコンサートのチケット売り場で、ここまで長蛇の列っていうのは、いまだかつて見たことがありませんよ。びっくり。



そこまでの人気を誇るホベカル氏の魅力とは???
これは、コンサートに行ってみるしかないよね?!
ということで、思わず私たちも前売り券を購入してみた次第です。



それからの数日間、彼のCD(ベスト盤)とDVD(elasというタイトル、彼女たちという意味なんだけど、彼の代表曲を有名女性アーティストがカバーしているもの。なんとイベッチ姐さんやクラウジア・レイチ、サンディ、アドリアーナ・カルカニョットらも出演!)を購入し、予習に励む日々。
やはりコンサートは予習に限ります。いかに曲を覚えて行くかで、楽しみが何倍も違ってきますからねぇ。
でもさすがにキャリア50年の彼の楽曲は多すぎて覚えられない〜〜〜。



さて、当日。
会場はなんと、ピトゥアス競技場。最近出来た、サッカー場ですよ。スタジアムでのコンサートなんて、サルヴァドールに来てから初めて聞きましたよ。リオやサンパウロでは、マドンナやU2やイベッチがやりましたけどね。
それだけお客さんを集められるのね、ホベカルったら…。もう、色男…(違うか)。


ステージは、ゴール裏に設けられ(不思議なことに、このサッカー場は、一方のゴール裏に客席がないのよ)、巨大スクリーンも3台設置されていた。
ステージ前にはアリーナ席があり、熱狂的なおばさま方がほとんどステージにかぶりつき状態で立ち見している…


私たちは一般席で、安い券を買ったので、ステージからはるか遠い上の方…。
さすがにそこまで来ると、かなりガラガラ。さすがのホベカル氏も、スタジアムを埋め尽くすほどの集客は難しいのねん。
ま、ガラガラなので、自由に席を動きながら写真を撮ったり、適当に飲み物を買いに出たり出来たので良かったんだけどね。


ショーは35分遅れで開始。
トレードマークとも言える白いタキシード姿で登場したホベルト・カルロス氏に大声援が沸き起こる…。やはり、ものすごい人気ですな。
長めの前髪が個性的!確かに甘いマスクかも… この御年でこのスマイルだよ、若いころはどんなに…(と、昔の写真を思わず検索。)


ここに昔の写真が。長髪がステキ。

http://www.biografiasyvidas.com/biografia/r/roberto_carlos.htm


さて、現在は御年68歳。あと2年で70歳。
なのに、休憩なしで歌い続けるパワフルさ!
アシェやパゴーヂなどの早口音楽とは対照的な、単語ひとつひとつをかみしめるようにゆっくり歌うホマンチコ。確かに、声はいいし、曲も素直なメロディーで口ずさみやすいし、人気のほども容易に理解できますなぁ。

代表曲になると、会場全員で大合唱。この光景はいつ見ても感動を覚えます。
ファンが本気の大声で合唱するの。しかも今回の客層はほとんど熟年層よ。そんなおばさまたちが熱唱してるの…。素敵じゃありませんこと???


そしておばさまたちのファッションも素敵。
ドレスにハイヒール。
ええと、ここはサッカー競技場なんですけど?
ま、私も一応、TPOってものを考慮して、さすがにノースリーブに短パンは避けましたけど(チケットの値段と客層を考えてね)、サッカー場ってことを考慮してジーンズはきましたけどね。
まさかドレス・ワンピース率がこんなに高いとはね…。
愛しのホベカル様に会いに行くんだもの、そりゃ、おしゃれもするさね?!


コンサートのしめくくりに、赤いバラをいくつか、会場最前列のファンに渡すという大サービスを敢行したホベカル氏。女心をくすぐる作戦に長けてますなぁ、さすが!
いくつになっても愛される歌手、文句なしに素敵です。
デビュー50周年記念コンサートと言えば、つい先日も「芸人系サンバ歌手」のジャイール・ホドリゲス氏のステージを見させていただきましたが、どちらも素敵でした。全然、キャラは違うけどね。
日本でデビュー50周年って言うと…どんな方がいらっしゃるかしら?
と、検索してみたら、島倉千代子さんとか菅原洋一さんがヒットしました。なるほど〜。


次は60周年。それまでお元気で活躍し続けていただきたいものです。
とてもパワフルなお二人だから、あと10年くらい軽く過ぎて行きそうな気がしますねぇ。


ステージの最後は、ブラジルではお決まりの「花火」。派手に打ち上げてくれました。華やかにキャリア50年を祝福〜、ですね。