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カルナヴァル後半その3〜カマロッチで見るイベッチ、シクレッチそしてオロドゥン


火曜日、カルナヴァル祝日の6日目。この日はどの学校も会社もお休みです、国民の祝日ですから!
そんなわけで午後からカンポグランジのカマロッチ・セントラルに入りました。カマロッチとはパレードコース沿道に設置された特別見学席、いわゆる桟敷席ですな。
ここも結構なお金を払って指定Tシャツを買って入場するので、それなりの中流階級以上の人しか入らないところです。お金で安全な環境を買いつつ、快適にパレードを見ようというもの。
2年前も同じカマロッチに入って楽しみました。今年は公園側に設置されていて、前回とは通りを挟んで反対側。見物席が階段状になっていないので、前回よりやや見にくくて写真も撮りにくかったのが難点だったけど、まぁ相対的には良かったかな、ここ。


今日は朝から珍しく晴れ!
今日のパレード参加者は日焼けするぞ〜。
というのも、昨日は雨のちくもりで、正午からのパレード参加にもかかわらず日焼け止めがほとんどいらない状態だったのよ。そんなカルナヴァルも珍しいよなぁ、と思いつつ、参加者的には涼しくて快適だったかも。


カマロッチは屋根付きなので直射日光に当たることもなくいい感じ。
ここでイベッチ・サンガーロをまず見る。
カマロッチ前では大抵どの歌手もいい曲を歌ってくれるけど、イベッチは、今年の新曲「カデ・ダリラ」を歌った。この曲は本当に人気で、他のアーティストも必ずと言っていいほどこれをカバーする。
今年一番歌われた曲かも知れないねぇ。(でも昨日のクラウジア・レイチだけは歌わなかったけど!→イベッチのライバルだからか???)

カマロッチ内も一瞬ブロッコ状態になり、みんな踊り出して大変だったよ。さすが人気者のイベッチ。
テレビ局のブースが立ち並ぶスポット前ではトラックを止めてしばしトークタイムと相成るのだが、イベッチのゲストとしてチンバラーダのデニーが登場してうれしかった。(→チンバラーダ好き♪)


続いて、これまた大人気のシクレッチ・コン・バナナがやって来た。ブロッコの参加費の高さではイベッチと1、2を争う。ええと確か両者とも800レアル(約32000円)程度だったような…おひとり様料金が…。
ということで、お金持ちなファンもしくは分割払いで頑張って支払う熱狂ファンが集うブロッコであります。
それにしてもものすごい群衆…。間違いなく参加人数ナンバーワンだな。

次々にやってくるトリオ・エレトリコ(歌手が乗ってる大型トレーラー:全長約25メートル)を眺めているだけでも楽しめる。
それについてくる群集にもそれぞれカラーがあって、見るからに地元民が多いブロッコ、観光客が多いブロッコ、男が多いブロッコ、女が多いブロッコ、おかまオンリーのブロッコ… 人種の見本市みたいな感じです、ええ。
そして自分も昨日はその中にいたんですな。はは。
今日は踊る阿呆じゃなくて見るアホウ。これもまた楽し。





シェイロ・ジ・アモールというバンド。女性ボーカル。


トマチというバンド。こちらは男性。



エリア内の飲食コーナーでは、今年も日本食レストランSUKIYAKIによるヤキソバがありました。一つ12レアルで、赤いきつねよりちょっと小さいくらいのカップにソース焼きそばが入っているんだけど、これが大人気でしたよ〜。だっておいしいもの、本当に。


腹ごしらえをして、さてオロドゥンがそろそろ来るかしら…と思ってまた桟敷席に戻ろうとしたら、むむ、これはオロドゥンのバテリアの音だっ!!!
すでにカマロッチの端っこまで到着しているよ、バテリア…
まずい、出遅れたっ!!!
そしてオロドゥンはカマロッチの観客にも人気があるもんだから、よく見える部分はすでに占領されてて、全然写真も何も取れる状態じゃないよ〜〜〜。


ここは意を決して通りに出るか!
ということでカマロッチを去り、パレードルートへと急いだ。
そしたらなんとか間に合って、先発隊のダンスチームを目前で見ることが出来た。素敵。


そしてそして…シマケンさんはどこに…
バテリアの先頭列のはずだけど… あまりの人ごみに見つけるのが大変…


と、いましたいました。先頭列の中央にいましたっ!
しかしこの人ごみでは気づいてもらうのも至難の業。日本語で「シマケンさーーーん!!!」なぜかポル語で「オーイ メウ・アミーゴー!!!」と叫び、なんとか1枚だけ写真が撮れましたっ。
叩く様子、放つオーラも周りのブラジル人パーカッショニストに引けを取っておらず、ほんとにもう、同じ日本人として感涙モノであります。
シマケン最高!!!


今回は、さすがに沿道の観客数がすごすぎて、ロープ外でピポッカ…というのは無理(涙)
一眼レフ持ってたしね。胸の前でしっかり抱きかかえて守ったけど。でもやっぱりあの人ごみでカメラは危ない危ない。
それにしてもカマロッチにせっかく入ってたのに、序盤からちゃんとオロドゥンを見れなかったことが本当に悔やまれる。っていうかマヌケすぎ。
だって思ったよりずっと早く到着しちゃうんだもん、オロドゥン…。まだまだ来ないだろう、と油断した私たちが悪かったです、はい。


でも、ひとつだけラッキーなことがありました。
オロドゥンのパーカッションのおじさんに、いきなり、使っていたと思われるばちを2本、手渡されました。
突然のことに驚いて、お礼もろくに言えなかったけど、あれ、私にくれたんだね〜。すごいうれしいよ。
バチは、柳の枝みたいに細い、素朴な「棒」だったけど、ちょっとやそっとじゃ折れない強さがあって。これで叩いてるんだ…と思うと、ほんと、感激っす。
この日、フィーリョス・ジ・ガンジーのおじさん(注:お兄さんに非ず)から白と青のビーズの定番ネックレスを1本もらったけど、それよりオロドゥンのバチのほうが何十倍も貴重でうれしい。
このばちで私も太鼓の練習を始めます!おじさん、頑張るよ、私。(影響されやすいやつ…)


まだ時間が早かったので、その足で今度はセントロに向かった。予定ではこの時間、イレ・アイエのパレードがあるはずだから。
そしたらちょうどナイスタイミング!始まったところだったので、今度もまたロープ外で一緒に踊りながら行進できました。
衣装がとても派手で可愛い。黒い肌によく似合うんだよなぁ〜。男性も女性もとても美しい。どの表情にも気高さが感じられて、見ていてとてもすがすがしい。


ここセントロのコース「バタチーニャ」のパレードは今回初めて見たけれど、アフロ系が多くて、個性的で、すっごくいい。パレード隊の中にダンスチームあり、バテリア隊あり。地元色がとても強く、民衆が祭りを楽しむ…という本来のカルナヴァルの姿が受け継がれている。
人気歌手のトラックの前でバカ騒ぎ踊りも楽しいし、それはそれでやっぱりサルヴァドールだし、やはり一度は経験すべきだと思うけど、お金をかけないでセントロのパレードをこうやって見るだけでも十分楽しめる気がする。今回初めてここで見て、そう実感しましたよ。
そしてペロウリーニョ同様、子連れの観客も多いしね。他の会場同様、警察官もしっかり配備されているし。
サンパウロやリオ、それにヨーロッパやアメリカあたりから来た白人系の見物客が多いバッハ・オンジーナは、同じ外国人観光客としてそれはそれで安心感があるけど、なんか商業的すぎてちょっとね…と思わなくもない。
その点ここは、サルバドール市民と一緒になって楽しめる。それがすごくいいと思った。


と、まぁ、振り返ればよくもまぁ毎日毎日繰り出して、毎日毎日楽しんだなぁ。
だってさ、高い交通費と宿泊費をかけてわざわざ遠くから(日本からもたくさんお越しいただきましたね〜)このカルナヴァルのために来てくれる人がいるんだもの。地元に住んでる私たちが楽しまないわけにいかないでしょ!
せっかくカルナヴァルの街に住んでいるんだから、思いきりアプロベイト(満喫)しないとねっ。
(でも毎日行く人はそうそういないだろうよ…)


ちなみに、お金持ちのブラジル人は「カルナヴァルは嫌い!」という人も多いのが事実。一度も喧騒の中には足を踏み入れず、この間、旅行するといいます。お金持ちでなくても、街を離れて実家のある内陸の田舎に帰るとか、イタパリカ島で過ごすとか、カルナヴァルと全然絡まないサルバドール市民も実は結構多いです…。