丸い形の、海に浮かぶサンマルセロ要塞

ボートで海を渡って行ったところにレストランがあって、そこから見る旧市街がとてもきれいなんだよ〜…と、こちら在住の友達に聞いていた。
海を渡るレストラン！
なんだかそれだけで素敵だわ。今日は天気もいいし（いや、いつも天気がいい今日このごろなんだけど）、思い立ったが吉日！遅めのランチに出かけてみよう〜と港へ向かって車を走らせた。

メルカド・モデーロのすぐ近くにある船着場からは、イタパリカ島などの島々へ向かう船が出ている。
その中に、レストラン行きの船もあると、チケット売り場の姉さんに教えてもらった。船乗り場で「レストランに行きたいんだ」と言うと、すぐに指さして「あのアレグリアって船に乗りな」と教えてくれた。
アレグリア。いい名前じゃないの。陽気♪

船というかボートというか。１５人も乗ればいっぱいの小さな船に、大学の卒業旅行の団体が大挙して押し寄せてきた。
こ、こんなに乗って大丈夫なのか？？？
いや、大丈夫じゃないらしく、出発間際に６人降りた。しかし６人って…６人降りてもほとんど意味ないような…。

ともあれ、船は無事、レストランまでたどり着いた。船着場からレストランは目と鼻の先、わずか５分足らずで到着した。
で、レストランだと思い込んでいたそこは、Forte São Marcero(サン・マルセロ要塞)という、ひとつの有名な観光スポットであった。ちゃんと入場料を払って、館内ガイドが説明して回ってくれる施設だった。

上から見ると円形をしているこの要塞は、かつて刑務所としても使われていたそうで、牢獄部屋もあった。ブラジルの産業について説明したパネルや、サルバドールの旧市街の今昔を伝える写真パネルもあったり、歴史を知る上でもとても興味深い施設。
ブラジルを知る会でぜひ見学会をしたらいいような施設だ。（Ｔさんによる日本語解説つきでぜひ回りたい〜）
私にとっては知る会で勉強した内容が随所に登場するので、いいおさらいになったわ♪ふふん。（などと調子こいている。）

レストランはイタリア料理店だった。お値段はそこそこ、いや結構な高級店だったけれど、素材が新鮮でおいしさ抜群♪
バイーア、いや、ブラジルにきて初めてラゴスタ（伊勢海老）の料理を注文したけど（嫌いなわけでもないけど、なんとなく注文してまで食べることがなかった…いつもエビで十分満足。）…これが絶品でねぇ。
さすがオススメ料理だけある。（メニューにはないけど、今日はこれがイチオシ！と言われてまんまと注文した私であった。）

窓から見る旧市街はとても美しく、本当に海に浮かんだレストランにいる気分。ここは浮かんでいるわけではなく、Banco de areia（砂礁と訳すのかしら）の上、つまり海底が少し盛り上がっている場所に立っている要塞なんだけれども。

のんびりランチを食べていたら、時はすっかり夕日タイムに…。
要塞の上は格好の夕日鑑賞スポット。素晴らしいオレンジ色が海に輝いて、最高でした。
夕日好きにはたまりません！！！

思ったより外国人観光客の姿はなく、地元の人や国内旅行の家族連れが多かったこの日。
地球の歩き方には載ってなかったっけ…と思ってみたら、載ってなかった。こうして一般公開されるようになったのは最近のこと（と言っても２年前らしいけど）だそうで、そのせいかまだあまり知られていないのかも知れないね。
でもとってもオススメなので、行き先候補にぜひ加えてみてはいかがでしょう。